山田幸永(画家)Yukinaga Yamada

By minamiatami, 2018-03-10


山田氏は多賀(南熱海)で育ち、仕事をしながら油絵を描いてきた。日展や示現会などの全国的な団体展に出品し、何度も賞を得ている。網代の干物や、港を舞うかもめなど、身近な風景を題材に、見たままを描くのではなく、自分の心象風景として表現してきた。
小学生のとき、ポスターを筆ではなく手で水彩絵の具を塗ったことを当時の先生に褒められたことをきっかけに写生をはじめ、絵が大好きになったという。「子供の絵は褒めないとダメ。大人が下手だと決めつけたり、見える通りの色で描いていないことを指摘したら、子供は描かなくなってしまう」
しかし、高校時代は野球部で活躍し、絵の道へは進まなかった。本格的に絵を書き出したのは、24歳のころ。東京の先生の教室に通い、技術を身につけた。描き始めて数年後には展覧会に入選するほどの実力を身につけ、以来、生業としての電気工事の傍、52年間油彩画を描き続けている。仕事を引退した今は、絵に集中できる幸せな日々を送っているという。ここのところ展覧会への出品はお休み中だが、そろそろ抽象画のような新しいテーマに挑戦したいとのこと。若い頃のビカソが写実画を描いていたように、自分も油彩という画材は変えず、表現や世界観を絶えず変化させて行きたいと山田氏はいう。
「多賀・網代(南熱海)は、周りに自分の世界感を持っているプロの芸術家が多くいるので心強い」と仰る山田氏、これからも生活の一部として描き続けたいと語る。